しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月14日(木)

“誇りの農業 奪われた”

いわき避難者訴訟 口頭弁論

 東京電力福島第1原発事故で甚大な被害を受けた福島県楢葉町、富岡町、川俣町山木屋、南相馬市などの住民が東京電力に損害賠償を求めた「いわき避難者訴訟」第2、3陣(早川篤雄統括原告団長)の口頭弁論が、12、13の両日、福島地裁いわき支部(名島亨卓裁判長)でありました。

 13日の第2陣口頭弁論では川俣町山木屋の原告、菅野みどりさん、菅野典保さん、菅野勝久さんが陳述。

 酪農家のみどりさんは「農業に生きがいを感じ、誇りに思って働いてきました。それが奪われ本当に悲しい。人間の魂が殺されました。公正な判決を願います」と訴えました。

 葉タバコ農家の典保さんは「自然豊かな山木屋。山の水、山菜も放射能で汚された。私たちは無念さを裁判官に訴えるほかない」と陳述しました。

 稲作と小菊の栽培をしている兼業農家の勝久さんは「昨年の第1陣判決には到底納得いかない。原状回復するまで賠償を支払ってほしい」と訴えました。

 12日の第3陣口頭弁論では、富岡町で2町3反の畑などを耕し、地域のリーダ役を果たしてきた猪狩弘道さんが、花卉(かき)栽培の生産組合を作ったり、ソフトボール大会を開くなど故郷を大切にしてきたことを陳述。「原発事故は故郷を奪い、無人の地と化した。破壊したのは誰なのか。原発の恐ろしさを語り継ぐ必要がある」と訴えました。


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