しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月15日(金)

「働き方」・カジノ緊迫

与党 採決強行狙う

野党結束 石井担当相の不信任案提出

 20日の会期末までわずかとなった通常国会は、過労死を促進させる「働き方改革」一括法案と、刑法が禁じる賭博場・カジノを解禁するカジノ実施法案をめぐって与野党が激しく対決する緊迫した局面となっています。


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(写真)内閣委員長解任決議案の賛成討論に立つ塩川鉄也議員=14日、衆院本会議

 「働き方」法案に反対する運動と世論の広がりを恐れた自民・公明の与党側は14日、参院厚生労働委員会理事会で19日の質疑終局・採決を提案。野党側は徹底審議を主張し、廃案を求めています。同法案の残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)は、12人の労働者ニーズのヒアリング(聴取)がすべて法案作成後に行われた「後付け」で、ニーズがゼロだったことが判明し、法案はボロボロです。

 14日の厚労委では日本共産党の山添拓議員が追及。国会前では雇用共同アクションの労働者らが抗議行動を実施し、「ボロボロの法案の採決などとんでもない」「絶対に廃案に追い込もう」と訴えました。

 一方、カジノ実施法案の衆院内閣委員会での採決強行を狙う与党に、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、無所属の会、自由党、社民党の野党5党1会派は結束して対抗しました。野党が提出した山際大志郎内閣委員長(自民)解任決議案は同日の衆院本会議に上程され、与党と日本維新の会などの反対で否決されました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は賛成討論で、山際氏が、公文書改ざん問題は「民主主義の根幹を揺るがす」と言いながら徹底究明に背を向け、政府与党の言いなりでTPP(環太平洋連携協定)11関連法案など悪法の成立に加担してきたことを批判。カジノ実施法案は、わずか18時間の審議の中で、カジノ事業者による客への資金貸し付けが依存症や多重債務者の拡大につながることや、カジノを規制する管理委員会の事務局にカジノ事業者が入ることなど重大な問題が明らかになったと指摘しました。

 塩川氏は「カジノ法案の背景にあるのは、日本国民をターゲットに狙う米国カジノ企業の要求だ」と批判。議会制民主主義を踏みにじる運営を続ける委員長の解任は当然だと断じました。

 野党5党1会派はさらに、法案阻止のため、カジノ法案担当の石井啓一大臣の不信任決議案を提出。政府・与党は、15日の本会議で決議案を採決し、同日中に法案の委員会可決を狙っています。


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