2018年6月19日(火)
米朝首脳会談の歴史的意義
ラジオ番組 志位氏が語る
日本共産党の志位和夫委員長は18日、文化放送「斉藤一美のニュースワイドSAKIDORI」に出演し、終盤国会や北朝鮮をめぐる外交について問われ、米朝首脳会談の歴史的意義を語りました。
番組では、米朝首脳会談を現地で取材した文化放送記者が「反応が冷ややかだった」などと報告しました。
これに対し志位氏は、70年間、法的には戦争状態にある国同士が一回の首脳会談で何もかも決まることはありえないこととしたうえで、「非核化と安全の保証を米朝が相互に約束し、新しい米朝関係や北東アジアの平和体制の構築という大きな方向へ合意し、プロセスを始めたことに大きな歴史的な意義がある」と述べました。
過去の「米朝枠組み合意」(1994年)などと違い、今回は首脳間の合意だとして「そう簡単に後戻りできない重みがある。そこから出発して次にどう進めていくかを考えるべきだ」と指摘しました。
さらに、米朝がお互いののしりあって戦争が起きるのではと不安が広がっていた昨年から局面の大転換が起き、「全世界の人々が核戦争の脅威から抜け出す道の扉が開けたことが何よりも大事なことだ」と強調。「始まりの一歩だが、非常に大きな歴史的意義をもつ一歩だ」と述べました。
拉致問題に関しては、日本政府が正面から北朝鮮と向き合い解決すべき問題だとし、日朝首脳会談について、核・ミサイル開発や拉致、過去の清算などの諸懸案を解決し、国交正常化の措置をとるとした日朝平壌宣言(2002年)に立ち返って真剣な交渉を行い、「北東アジア全体の平和と安定の後押しをしていくという立場が大切」と主張しました。
また、志位氏は、安倍政権が北朝鮮の核・ミサイル開発を脅威だとして安保法制や沖縄の辺野古新基地建設、9条改憲などの推進の口実にしてきたことに関し、「朝鮮半島が平和で非核の地域になれば、その口実は使えなくなる」と指摘。サブキャスターの水谷加奈さんが「軍事費も減りますか」と問うと志位氏は「北東アジア全体が平和な地域になれば安保条約や在日米軍が必要なのかどうかも根本から問われてくる」と答えました。