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日本共産党

2018年6月29日(金)

ブラジル・社会主義人民党のフレイレ議長と緒方氏会談

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(写真)会談した(右から)キノシタ、フレイレ、緒方、松島の各氏=25日、サンパウロ市内

 ブラジル訪問中の日本共産党の緒方靖夫副委員長は25日、サンパウロ市内で、社会主義人民党(PPS)のロベルト・フレイレ議長と会談しました。これには、双方から松島良尚国際局員とジナ・リダ・キノシタ国際関係責任者が出席しました。

 国会議員30年余、閣僚経験をもつフレイレ議長は、日本共産党第18回大会(1987年)にブラジル共産党(PCB)代表として参加し、規律ある大会、自主独立、ドグマから解放された理論、機関紙の配達・集金活動など当時受けた強い印象を語りながら、一行を歓迎しました。

 両氏は、それぞれの国内情勢とたたかい、米朝首脳会談をはじめ北東アジア情勢の新しい展開、中南米の情勢、国際連帯のあり方について意見交換しました。

 フレイレ氏は、民主主義を通じて社会を変革する路線は、ブラジルの反独裁闘争で武装闘争を拒否した歴史的経験に基づく党の根本的な立場であると説明しました。

 緒方氏は、創造的にすすめている党の理論活動、国民の理解を得ながら一歩一歩前進する多数者革命の立場を述べました。

 両氏は、それぞれの国を変革するための徹底した民主主義の路線は、国際問題の評価や連帯にあたっても重要となると話し合いました。

 また、昨年採択された核兵器禁止条約の意義についても意見交換。フレイレ氏は、トラテロルコ条約(中南米・カリブ核兵器禁止条約)にもとづいて、90年代初頭のブラジル・アルゼンチン間の核兵器開発競争解決の交渉に参加した経験にも触れながら、条約採択の意義を述べました。

 両氏は、国際・地域情勢の早い変化のもとで、今後、両党間の情報と意見の交換を強化することで合意しました。

 会談後、フレイレ議長のマリーサ夫人(弁護士)も加わり、夕食会がおこなわれ、懇談は、深夜まで続きました。

 ブラジル・社会主義人民党(PPS) 1922年に創設されたブラジル共産党(PCB)から、ソ連、東欧の激変を機に名称変更した政党。現在、下院8議席(定数513)、上院1議席(同81)。96年の11回大会で「社会主義的立場、左翼および自由の民主的立場を再確認」し、民主的左翼を標榜(ひょうぼう)。フレイレ議長には『ドグマ(教義)なき左翼』などの著書があります。同党は独自候補を擁立した98年の大統領選挙で11%獲得しました。


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