2018年7月3日(火)
虐待相談1人40件
16年度 児童福祉司が不足
野党ヒアリングに厚労省
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児童虐待防止対策について厚生労働省と警察庁を招いた野党合同ヒアリングが2日、国会内で開かれました。厚労省は、児童福祉司1人当たりの児童虐待の相談対応件数が全国平均で40・5件であることを明らかにしました。警察庁は児童虐待の通告数、検挙数、死亡児童数を示しました。
同ヒアリングは東京・目黒区での女子児童虐待死を踏まえて6野党・会派が行っています。
厚労省によると、2016年度の児童福祉司配置数3030人に対し、児童虐待の相談件数は12万2575件。1人当たり件数が最も高いのは奈良県の73・4件、低いのは鳥取県の4・4件でした。同省の宮腰奏子虐待防止対策推進室長は、児童虐待への社会的関心の向上で通報・対応が増えている側面もあると述べました。
警察庁によると、18年度に児童虐待またはその疑いがあるとして警察から児童相談所に通告した児童数は6万5431人。うち検挙(逮捕・書類送検)に至ったのは1138件。死亡児童数は58人でした。同庁の松木秀彰少年保護対策室長は、通告は疑いも含むため検挙数とは乖離(かいり)があると説明しました。
出席議員からは、地域差はあるものの、児童福祉司が足りないことは明らかだと野党提案の児童福祉法等の改正案で抜本増を求める声が上がりました。