2018年7月10日(火)
留学口実に米軍美化
赤嶺氏 基地利用の英語教育批判
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日本共産党の赤嶺政賢議員は9日の衆院沖縄北方特別委員会で、政府が6月に閣議決定した「骨太方針」に米軍基地内の大学への留学などを想定した「米国の協力を得た英語教育の充実」が盛り込まれたことに関し「やるべきことをはき違えている。米軍基地の縮小撤去こそ必要だ」と批判しました。
赤嶺氏は、自民党の提言が「在日米軍の協力」を得ると明記していたにもかかわらず、閣議決定に際して「米国」に書き換えられた理由をただしました。
河野太郎外相は「政府内の調整の過程の逐一へのコメントは控える」とした上で「国際社会で活躍する人材の育成は重要」と述べました。
赤嶺氏は「沖縄の国際化」をうたいながら「なぜ具体策が米軍基地への留学になるのか。アジアへの留学や交流を後押ししないのか」と追及。河野氏は、3月に外務省が開始した沖縄の高校・大学生を米国に派遣する「アメリカで沖縄の未来を考える」(TOFU)プロジェクトを紹介し「一層の拡充に努める」などと述べました。
赤嶺氏は、同プロジェクトが日米同盟や海兵隊の意義を教え、帰国後にSNSなどで宣伝させる内容になっているとして、今回の英語教育も「そこに狙いがあるのではないか」と指摘。米軍占領下でも米国留学や英語教育が推進されたものの、県民と基地との矛盾は拡大したとして「基地の撤去による県民の苦しみの解消こそやるべきだ」と強調しました。