2018年7月16日(月)
賭博・党略優先の安倍政権
野党は災害対策最優先要求
今週の国会
カジノ実施法案などの成立に執念を燃やす政府・与党が会期を延長した通常国会は、22日に会期末を迎えます。西日本を中心とした豪雨災害が甚大な被害となるなか、日本共産党など6野党・会派の党首は9日、政府に対して、行政府・立法府が一体で、災害対策最優先に取り組もうと申し入れました。
ところが、与党は、カジノ実施法案の委員会審議を立て続けに強行。自民党は、党利党略の参院選挙制度改定案の成立もねらっています。災害対応より賭博・党略優先の姿勢は許せないと、野党は厳しく抗議し、緊迫した状況が続いています。
カジノ実施法案をめぐっては、今回の法案のもととなったカジノ解禁推進法の法案提出者だった西村康稔官房副長官や岩屋毅衆院議員(自民)らが米国の大手カジノ業者側から脱法的な資金提供を受けていたことも、週刊誌報道で明らかになりました。12日の参院内閣委員会では日本共産党の大門実紀史議員が「立法事実を揺るがす重大問題だ」と厳しく追及しました。
与党は採決をねらい、17日の同委で安倍晋三首相に対する質疑を行う日程も強行しました。日本共産党からは辰巳孝太郎議員が質疑に立ち、政府の姿勢や法案の問題点をただします。
11日に参院を通過した参院選挙制度改定案について、自民党は、衆院でも傲慢(ごうまん)極まりない姿勢を示しています。13日には、野党が求める衆院本会議での質疑もなしに与党による数の力で政治倫理・選挙特別委員会に付託。自民党は、同委での審議入り前から、17日に採決し、本会議への緊急上程を行うことを提案していました。
自民党の改定案は、合区で立候補できない自民党議員・候補者を救済する党利党略の中身です。与党は参院で、会派間協議への差し戻しを求める野党の主張に一切耳をかさず、非民主的で強権的なやり方を繰り返してきました。
野党側は、十分な質疑が必要だと採決に厳しく反対しています。
日本共産党など6野党・会派の国対委員長は11日、豪雨災害対策を最優先に、万全を期するよう政府に求めていくことを改めて確認。また、安倍内閣のこの間の民主主義の土台を壊す数々の暴挙と不祥事を厳しく批判し、内閣不信任決議案の提出も視野に入れて対応する方針も確認しています。