2018年7月22日(日)
残業月127時間 過労自殺
赤プリ跡建設現場 遺族が労災申請
旧赤坂プリンスホテル跡地に建設される商業施設、東京ガーデンテラス紀尾井町などの建設工事にかかわって、厨房(ちゅうぼう)設備を受注した企業の現場管理者の男性(当時52)が長時間労働で2016年5月に過労自殺したとして20日、遺族が渋谷労働基準監督署に労災を申請しました。
弁護士の発表によると、発病1カ月前の残業時間は127時間35分、2カ月前で117時間45分。発病直前まで、19日間連続勤務や多数の深夜勤務もあったとしています。
元請けである鹿島建設の現場担当者から日常的なハラスメントもあったと指摘。自殺した当日にも「何でかってに空けてるの? 何回もかけてんだから折り返せよ」とメールがあったとしています。
東京五輪開催に向けて建設工事が急ピッチで進められるなか、新国立競技場建設現場で昨年、新卒の労働者が過労自殺しています。「働き方改革」一括法では、建設業務の時間外労働の上限規制を5年先送りしており、遺族らは過重労働規制が必要だと訴えました。