2018年8月6日(月)
リンゴ黒星病で政府答弁書
耐性菌の出現認める
紙参院議員の質問主意書に
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日本共産党の紙智子参院議員が青森県など各地で発生しているリンゴの黒星病被害対策を求めた質問主意書(7月20日)に対し、政府はこのほど答弁書を出し、同県でリンゴ黒星病が多発し、殺菌剤(EBI剤)に対する耐性菌が出現していることを認めました。
答弁書は、防除対策として「従来の殺菌剤と異なる殺菌剤の適時の散布及び落葉処理の徹底」と「新しい防除体系の評価と検証」を始めているとしています。
また、耐性菌に効果がある新たな殺菌剤の開発を急ぐよう求めたのに対し、答弁書は「青森県と民間企業が試験を共同で行っている」とし、登録申請があれば迅速に審査すると答えました。
ただ、薬剤散布に伴う防除経費の増大や風評被害に伴う商品の取引価格の低下への懸念には、果実共済の支払い対象だと説明しているだけで、新たな対策は示していません。
答弁書について紙議員は、「7月27日に弘前市でリンゴ農家等から実情を聞いたが、青森県でリンゴは関連業界も多く基幹産業だとの認識が必要だ」と強調。黒星病に備えた共済加入者は少なく、現在の対策では不十分だとし、「気持ちが折れないよう、営農できる支援策を国に求めたい」と述べました。