2018年8月7日(火)
平和記念式典 核なき世界実現へ対話促す
広島市長が平和宣言
首相は条約にふれず
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広島市主催の平和記念式典は平和記念公園で開かれ、被爆者や遺族、市民ら5万人が参列しました。
松井一実市長は「平和宣言」で朝鮮半島情勢にふれ、「緊張緩和が対話によって平和裏に進むことを希望する」と述べました。日本政府に対し、「国際社会が核兵器のない世界の実現に向けた対話と協調を進めるよう」その役割を求めました。
アントニオ・グテレス国連事務総長のメッセージを中満泉軍縮担当上級代表が代読。核兵器禁止条約にふれ、「世界の指導者は、対話と外交の重要性を再認識し、核兵器の完全廃絶、そしてすべての人にとってより安全で安定した世界の実現に向け、再び共通の道を歩まなければなりません」と述べました。
広島県知事と広島市議会議長が核兵器禁止条約への批准を促し「核抑止」の危険性を語るなか、安倍晋三首相は、核兵器禁止条約に一言もふれず、核保有国と非核保有国の「橋渡し役」を務めると従来の言葉を繰り返し、被爆者の願いに背を向けました。
式典には85カ国と欧州連合の代表らが参加し、8時15分の原爆投下時刻に黙とう。こども代表が「平和への誓い」を読み上げると、大きな拍手が起こりました。