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2018年8月9日(木)

国連総長 被爆者らと懇談

「一緒に世界にメッセージを」

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(写真)アントニオ・グテレス事務総長(中央)と懇談する長崎・広島の被爆者ら=8日、長崎市内

 被爆地長崎を訪れた国連のアントニオ・グテレス事務総長は8日、長崎市内で長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の田中重光会長をはじめ長崎の被爆5団体の代表と広島の被爆者らとひざをつきあわせて懇談し、田上富久長崎市長、松井一実広島市長ら首長・議長と面談しました。

 被爆者との懇談で田中さんは「被爆者は73年間いろんな苦しみを味わってきました。核兵器をなくせと一生懸命運動してきて、昨年国連で核兵器禁止条約ができました。本当に生きていて、よかったなと思った瞬間でした。でも、核兵器がなくなったわけではありません。国連のみなさんと協力して廃絶までがんばっていきたい」と語りました。

 次々に被爆体験を語った被爆者の話を聞いたグテレス事務総長は「みなさんの言葉を聞くと本当に謙虚な気持ちになりました。連帯するためにここに来ました。同じ悲劇を二度と起こしてはいけない。一緒に世界にメッセージを伝えていきます」と応えました。

 懇談の最後に田中さんは、「唯一の戦争被爆国の日本政府が禁止条約を批准していないことは腹立たしく悲しい」と表明。「ヒバクシャ国際署名にとりくみ核保有国と核の傘の政府が条約に加わってくれることを心待ちにしています。国連と一緒にがんばっていきたい」と結びました。

 首長との懇談では、田上市長が、「今回の訪問を生かして、各国のリーダーに被爆地訪問をぜひすすめてください」と要請しました。


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