2018年8月9日(木)
原水爆禁止世界大会・長崎始まる
国際交流フォーラム 「政府とNGOの対話」
たたかえば変わる
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原水爆禁止2018年世界大会・長崎の国際交流フォーラム「核兵器禁止・廃絶へ―政府とNGOの対話」が8日、長崎市で開かれました。海外代表を含む250人が参加し、オーストリア、アイルランド両政府代表ら5人のパネリストの発言を受け、討論を繰り広げました。長崎市の田上富久市長があいさつしました。
政府代表らがパネリストに
オーストリア欧州統合外務省軍縮軍備管理不拡散局長のトーマス・ハイノッチさんは、核兵器禁止条約が122カ国の賛成で締結されたことについて、「世界の大多数が国家の安全保障は核兵器を持たなくても守れるとの結論に達したものだ」と指摘しました。
アイルランド外務貿易省軍縮不拡散局副局長のジェイミー・ウォルシュさんは、新たな協定ができれば、核兵器保有国は必ず抵抗してきたと指摘。「しかし、たたかえば現状は変わるということも外交の歴史からは明らかだ」と強調しました。
米国、平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン議長のジョゼフ・ガーソンさんは、禁止条約発効のカギを握っているのは「核の傘」のもとにある国々だと指摘。「安倍政権を変えるという日本のたたかいは重要だ」と述べました。
韓国・キョレハナ平和研究センター兼任研究員の李俊揆(イ・ジュンキュ)さんは、シンガポールでの米朝首脳会談後、トランプ米大統領が「朝鮮半島で二度と戦争しない」と表明したのは、米大統領として初めてで注目されると述べました。
原水爆禁止日本協議会事務局次長の土田弥生さんは、核兵器のない世界の実現に新たな可能性が開かれる条件として、(1)禁止条約の締結(2)朝鮮半島情勢の劇的な変化(3)日本で広がるかつてない共同―を挙げ、「安倍政権が核兵器に固執しても、私たちは多数派だ」と強調しました。
参加者を交えての討論では、政府と市民運動との共同を今後どのように発展させていくのか、さまざまな課題でどのように運動の協力を進めるのか、軍縮教育の取り組みはどうなっているのか、といったテーマで意見交換しました。