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2018年8月11日(土)

就農者支援に新評価制度

支援見直し、打ち切りも

紙議員質問主意書に答弁書

 政府はこのほど、日本共産党の紙智子参院議員が提出した「農業の担い手に関する」質問主意書(7月20日)に対する答弁書で、営農資金を交付した2年後に面接・評価し、支援を見直す新たな制度を導入する方針であることを認めました。

 農林水産省は、若い就農者に年間最大150万円の営農資金を最長5年間交付していますが、就農3年目に経営状況を評価し、経営改善が図られない場合には支援を打ち切り、交付した資金の返還を求める中間評価制度を導入したため、生産者から驚きと不安の声が出ています。評価制度は、就農者の農業経営が、売上金額、生産量、規模拡大等が計画通り進んでいるかを評価し、不良と判断すれば営農資金の打ち切りにとどまらず、返還を求めるものです。

 紙氏が質問主意書で「経営改善が認めがたいと判断する基準」を明らかにするよう求めたところ、政府は国の制度変更だとしながらも、「交付主体である市町村において決定する」などとして、国の責任を放棄しました。

 新規就農者は2011年度の「青年就農給付金」創設以来増えつつありますが、中間評価制度の導入は、新規就農者の増加にブレーキをかけることになりかねません。

 家族農業の担い手を支援する施策を具体的に示すよう求めたことに対しては、効率的、安定的な農業経営を育成していくと答えるにとどまりました。


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