2018年8月27日(月)
水陸機動団や電子戦も
富士火力演習 戦争法を具体化
経費約5億円
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陸上自衛隊は26日、国内最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」を東富士演習場(静岡県御殿場市)で一般公開しました。安倍政権が北朝鮮の核・ミサイル開発の脅威をあおり、大軍拡を進める中、演習には弾薬約36トン、約3億9千万円の費用がつぎ込まれました。夜間演習の弾薬約15トン、約1億1000万円と合わせ、弾薬約51トン、経費は約5億円にのぼりました。
小野寺五典防衛相は配布資料のあいさつで、北朝鮮が今年から対話の動きを見せていることに言及する一方、弾道ミサイルの保有と実戦配備は看過できないと述べました。中国に関しては、急速な軍事力の近代化などをあげ「安全保障の強い懸念となっている」と強調。「わが国をとりまく安全保障環境は依然として厳しい」として、あらゆる事態や状況にも対応するため「万全の備えをしなければなりません」と述べ、軍拡を合理化しました。
演習では、安保法制=戦争法を具体化する「島しょ部の奪回」を想定した作戦などが公開され、戦車やヘリコプターから次々と富士山のすそ野に向けて砲弾が撃ち込まれました。今年3月に南西諸島の防衛強化を理由に発足した陸自の「水陸機動団」の展開の様子も公開され、水陸両用車(AAV7)などを用いた上陸作戦が公開されました。
ネットワーク電子戦システムを使用して、相手の電波の使用を妨害する訓練も行われました。
演習には隊員約2400人が参加。戦車・装甲車約80両、火砲約60門、航空機約20機などが用いられました。