2018年9月1日(土)
石綿京都訴訟 全員を救済
控訴審 原告側が全面勝訴
大阪高裁
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建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み肺がんなどを発症したとして京都府の元建設労働者や遺族(原告27人、被害者25人)が国と建材メーカー14社に損害賠償を求めた関西建設アスベスト京都訴訟第1陣の控訴審判決が31日、大阪高裁であり、被害者全員救済の原告側全面勝訴の判決が出されました。
田川直之裁判長は、2016年の一審京都地裁判決で認めた国と企業の責任に加え、「一人親方」と呼ばれる個人事業主についても国賠法上の保護範囲に含まれると認定。クボタ、日本バルカーなどメーカー10社と国に対し計約3億円の支払いを命令しました。一人親方に対する責任を認めたことにより、被害者25人全員の救済が勝ち取られました。
各地の同様訴訟で国の責任が断罪されたのは9回連続。一人親方への救済を求めたのは今年3月の東京高裁判決に続き2度目です。
判決後の報告集会で村山晃弁護団長は「国や企業は判決を受け止め一日も早く解決のテーブルに着くべきだ」と訴え。原告や遺族らは「全員救済がうれしい」「予想以上の判決に喜んでいる」と次々に語りました。