2018年9月2日(日)
国立天文台野辺山宇宙電波観測所所長と藤野議員、懇談
交付金減・運営困難を懸念
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財政難による観測体制の縮小や閉鎖の危惧が報道された国立天文台野辺山宇宙電波観測所(長野県南牧村)の問題で、日本共産党の藤野保史衆院議員は8月31日、同観測所を視察し、立松健一所長らと懇談しました。
報道によると、野辺山観測所は、文科省から国立天文台へ支給する「運営費交付金」が年々減らされている影響で運営が困難なため、来年6月以降は外部研究者による共同利用研究の中止や閉鎖が懸念されています。
懇談には立松所長のほか、前所長で国立天文台TMT(30メートル望遠鏡)推進室教授・研究連携主幹の齋藤正雄氏らが同席。齋藤氏は、野辺山キャンパスそのものの閉鎖については「計画していない」と回答し、45メートル望遠鏡の共同利用について「専用的な観測へと野辺山観測所の役割が変わる可能性はある」と話しました。
藤野氏らは、同観測所の「役割変更」に言及した国立天文台に対し「観測所の運営費が減らされている中、苦肉の策としての『経費削減』ではないか」と指摘しました。
一行は懇談後、立松所長の案内でミリ波天文学で世界的発見を続ける45メートルの電波望遠鏡など施設を視察しました。
視察と懇談を終えた藤野氏は「観測だけでなく学びの場、観光資源として野辺山観測所にはかけがえのない存在意義がある」と話しました。
日本共産党の山口典久、備前光正両県議、片桐勝則南牧村議、井上さとし、武田良介両参院議員の秘書らが同行しました。