2018年9月3日(月)
沖縄・石垣 環境アセス不可欠
自衛隊配備計画地で会見
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沖縄県石垣市の自衛隊ミサイル基地配備問題で、配備予定地を調査した水質学、地質学の専門家が1日、現地で記者会見し、施設建設に先立つ環境影響評価(アセスメント)が不可欠だとの提言を発表しました。
調査したのは、渡久山章琉球大学名誉教授(環境化学、陸水学)、桜井国俊沖縄大学名誉教授(環境アセス)、地下水問題に詳しい東田盛善(あがた・せいぜん)氏。8月31、9月1の両日にかけて、陸上自衛隊部隊の配置が計画されている平得大俣(ひらえおおまた)地区を起点に、宮良川上流から下流にかけての地形・地質・水文(すいもん)環境について調べました。
予定地周辺には、宮良川流域の上水道水源地や農業用水の取水せきがあり、軍事基地の有害物質でひとたび汚染してしまえば元に戻すのは至難の業だと指摘。配備を受け入れる市としての最終決定に先立ち、事業者の沖縄防衛局に対し、配備がもたらす環境影響について環境アセスの実施を求めるべきだと提言しています。
渡久山氏は「造成した畑に、石灰岩質の土地に特有の穴が開いていた。汚染された水でもあるとその中を通って水源地まで到達してしまう」と述べました。
桜井氏は「沖縄でいいかげんなアセスをやると全国に影響する。飲み水の問題と同時に、アセスをしっかりやってくれないと困るという日本全体の観点から提起した」と強調しました。