2018年9月21日(金)
私学助成の減額措置 実施を見送り
宮本徹議員が要求
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文部科学省はこのほど、私立大学を運営する学校法人あてに通知を出し、来年度に予定されていた私大の超過入学者数に応じた私学助成の減額措置の実施を見送ることを明らかにしました。
同省高等教育局の通知では、「『平成31年度(2019年度)から、入学定員充足率が1・0倍を超える入学者がいる場合、超過入学者数に応じた学生経費相当額を減額する措置を導入する』」としていたことについては「当面実施を見送り、3年後をめどに実施の要否を検討する」としています。
私立大学の定員管理をめぐっては、私学助成の不交付となる定員超過率が、定員8千人以上の大学で16年度から18年度にかけ定員の1・2倍以上から1・1倍以上に引き下げられました。各大規模大学が、入試の合格者数を数千人単位で絞り、その影響は私立大学全体に波及。「受験したすべてで不合格」など浪人せざるをえない事態が広がり、大学側でも定員調整のための追加合格発表が3月末まで続くなど、弊害が社会問題化していました。
この問題をめぐっては、日本共産党の宮本徹衆院議員が5月15日の衆院決算行政監視委員会で、私立大学の定員管理の厳格化による弊害を告発し、来年度以降の厳格化の中止を要求。林芳正文科相が「どういうことが実際起きているかということをふまえ、適切に措置を講ずる」と答えていました。