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2018年10月1日(月)

非核化は「揺るぎない」

北朝鮮外相 国連で表明

米との信頼構築 必要性訴え

 【ニューヨーク=池田晋】北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は29日、国連総会の一般討論で演説しました。6月にシンガポールで行われた米朝首脳会談で交わされた「共同声明の完全履行に対する北朝鮮政府の意思は揺るぎない」と述べ、朝鮮半島の完全な非核化を含むすべての合意事項を進める考えを表明しました。

 李氏は一連の首脳会談が米韓、その他の近隣国との関係改善・緊張緩和の突破口になってきたと指摘。同半島の平和と安全を定着させる上で、非核化や米朝関係改善などを決めた6月の「歴史的な米朝会談で合意された共同声明の完全履行が重要だ」と強調しました。

 一方、核・ミサイル実験を停止し、他国へ核技術を移転しないといった措置を北朝鮮側がとっているにもかかわらず、「米国からの相応の措置がない」と主張。同時行動の原則と段階的措置に基づき、平和構築と一緒に非核化を進めるのが「われわれの立場だ」と米側に見合った行動を求めました。

 また、非核化は「われわれの十分な信頼を米国が得た時のみ可能だ」とも述べ、交渉において互いの信頼構築の必要性を重視する考えを重ねて強調。「米国への信頼がなければ、自らの安全保障への確信もなく、そのような状況下でわれわれが最初に、一方的な形で核武装を解くことはありえない」とも語りました。

 安保理制裁については、「制裁継続が不信を深めている」とし、米国の強圧的なやり方が交渉の妨げになっていると指摘。国連や安保理は、国際社会の平和と安全に寄与する情勢変化について「支持し、歓迎する責任と義務がある」と述べ、安保理が好転した情勢に公式の態度を示さないことに不満を示しました。


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