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2018年10月25日(木)

記者殺害でトルコ大統領

「事前に計画」断定

サウジ政府の主張を否定

 【カイロ=松本眞志】トルコのエルドアン大統領は23日、首都アンカラで行われた与党公正発展党の会合で演説し、今月2日に起きたイスタンブールのサウジアラビア総領事館でのサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件について、「事前に計画された政治的殺人」だと公式に断定しました。総領事館での「争い」により偶然に起きたとするサウジ政府の主張を事実上否定しました。

 エルドアン氏は、事件の中心人物とみられるサウジのムハンマド皇太子への言及は避けながら、「殺害を計画し、実行した部隊がカショギ氏の訪問を知らされていたことは明白だ。複数の総領事館員が急いで帰国した事実は、殺害の準備がそこで行われていたことを示すものだ」と語りました。

 また、事件発生当時の複数のサウジ国籍の人物の行動や、事前に総領事館内の監視システムを作動しないようにしていたことなどを挙げ、事件は「計画された作戦」だったと指摘。サウジ政府が、事件に関係したとされる同国の一部の情報部員のみに責任を負わせ、幕引きをはかろうとしていることに対し、「国際社会は納得しない」と訴えました。

 今後の事件への対応についてエルドアン氏は、容疑者をトルコ国内の法廷で裁くとして、真相究明を続ける構えを示しました。


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