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2018年11月5日(月)

茂木経済再生相に国政私物化疑惑

リラクゼーション業協会を支援 献金・パー券で資金受ける

「日曜版」報道

 茂木(もてぎ)敏充経済再生相に“国政私物化”疑惑が浮上しました。茂木氏は経済産業相在任中、親密な関係にある「日本リラクゼーション業協会」の要望に沿う形で、国としてのお墨付きが得られるよう協会を支援。協会側は茂木氏側に献金やパーティー券購入の形で資金提供していました。(「日曜版」11月4日号で報道)


 国家資格を持つあんま・マッサージ・指圧師と異なり、無資格のリラクゼーションは公的保険の対象外。グレーゾーンと呼ばれています。

 協会の理事には、あんま・マッサージ・指圧師等に関する法律違反(無免許マッサージ業)の疑いで逮捕された経歴を持つ人物2人が就任。同協会がマイナスイメージ払拭(ふっしょく)のために狙ったのが、リラクゼーション業を新産業として国に認めさせることでした。

 協会報によると、茂木氏は10年以上前から協会の加盟店舗の常連客。協会側が相談すると、茂木氏は「関係省庁への打診、産業分類確立への道しるべをも一緒に考えていただける、心強い賛同者」(2012年9月号)として協会を支援しました。

 経産省は、リラクゼーション業を新産業として認定するよう総務省に提案。茂木氏は経産相在任中、国会や産業競争力会議の場で、協会に有利な発言を重ねました。任期中の13年10月、総務省はリラクゼーション業を新産業として認定しました。

 同協会理事企業は12年、茂木氏の政党支部に100万円を献金。16年、協会側は茂木氏の政治資金パーティー券計150万円分を購入しています。

 リラクゼーション業が新産業として認定された経緯には不可解な点が多数あります。

 協会による業界の実態調査について総務省統計局は「福島県の居住制限区域にあった事業者が含まれていることは、リラクゼーション業協会による調査の信ぴょう性を疑わせる」と厳しく批判していました。

 協会に所属している企業は業界の2割ほど。にもかかわらず「経産省は協会とだけ連絡をとっていた」と関係者は指摘します。

 茂木氏の政党支部に100万円を献金した協会理事だった企業は昨年11月、法人税4300万円の脱税で東京地検特捜部に在宅起訴されています。

 経済産業省ヘルスケア産業課は日曜版編集部の取材に「特定の団体だけを応援する意図ではない。今後は公平性に疑問を持たれないよう、業界全体の実態を把握していきたい」と回答。茂木氏や協会は、回答しませんでした。


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