2018年11月13日(火)
重要データ 野党が要求
入管法改定案 きょう審議入り
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外国人労働者の受け入れを拡大するため、新たな在留資格をつくる出入国管理法改定案が13日に衆院本会議で審議入りします。日本共産党など野党各党の国対委員長は12日、受け入れ見込み人数や、失踪技能実習生への聴取データなど審議の前提となる重要資料が未提出だと抗議し、提出を重ねて強く求めました。
日本共産党、立憲民主党、国民民主党、無所属の会、自由党、社民党の6野党・会派が求めているのは、▽新在留資格による受け入れの見込み人数の詳細▽昨年の失踪技能実習生から、入国管理局が失踪動機や就労実態などを聞き取った「聴取票」2892人分のデータ。12日の野党合同ヒアリングで法務省は、見込み人数については「精査中」、聴取票に関しては「検討中」と繰り返し、ゼロ回答に終始しました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は同ヒアリングで、審議の前提となる資料がないままで「どうやって質疑しろというのか。国会と国民への隠ぺいだ」と強く抗議。立憲民主党の辻元清美国対委員長は、「正しいデータと実習生の実態等を把握しなければ審議はできない」と指摘し、国民民主党の原口一博国対委員長は「わが国の人権意識が問われている。資料の重要性を甘くみてはいけない」と強調しました。
共産党の小池晃書記局長は同日、国会内での記者会見で、「重大問題を明らかにしないまま法案を強行することは断じて許されない。データの公開を徹底して求める」と表明しました。
合同ヒアリングでは、ベトナム、フィリピン、中国など約20人の実習生や支援団体、弁護士が、法令違反と人権侵害の実態を証言しました。(関連記事)