2018年11月21日(水)
私たちの願う保育無償化を
関係者・保護者らが集会
給食実費徴収は低所得者負担増
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幼児教育・保育の無償化を政府が来年10月から実施すると表明したことを受け、保育関係者や保護者らが19日夜、「給食費実費徴収化、自治体に負担を強いる無償化ではなく私たちの願う無償化」を求める集会を参院議員会館で開催しました。「よりよい保育を!実行委員会」が主催し、約70人が集まりました。
全国保育団体連絡会の実方伸子副会長は、政府の無償化提案について「給食費の実費徴収化や自治体の財政負担増など懸念すべき事項が含まれていますが、ほとんど中身が理解されていません。私たちは声をあげる必要があります」とあいさつしました。
全保連の逆井直紀副会長は、今回の無償化提案について基本的に3歳以上児に限定されており、特に保育料負担が重い0~2歳が対象外であるうえ、給食食材費の実費負担化で低所得者には負担増になると問題点を指摘しました。
費用負担については、民間施設の負担割合を国50%、都道府県25%、区市町村25%とする一方で、公立施設の負担割合は全額区市町村負担とする考え方が示されています。
東京保育ユニオンの三井文代書記長は、公立保育園の民営化が全国で広がっていることに触れ「今回の無償化が実施されたら、さらに民営化は進みます。私も公立保育園で非正規で働いているので、職場がなくなるかもしれないと不安です」と話しました。
認可保育園の基準に満たない保育施設が増加する懸念も指摘されています。生後5カ月の子どもがいる山田聡美弁護士は、保護者の立場から待機児童解消が優先課題だと指摘。「質の確保された認可保育園を拡充することに予算を使うことが大切だと思う」と語りました。
日本共産党からは畑野君枝衆院議員、田村智子参院議員が駆けつけました。