2018年11月29日(木)
漁民の声聞かない漁獲割当
漁業法改悪案 田村貴昭議員が告発
衆院委
日本共産党の田村貴昭議員は28日の衆院農林水産委員会で、画一的な水産資源管理を導入しようとする漁業法改悪案について、漁獲量の割り当てに小規模沿岸漁業者の意見を反映する仕組みがないことを告発しました。
法案では、全体の漁獲可能量を設定し、それを個々の漁船に漁獲枠として割り当てるやり方を導入します。田村氏は、既に漁獲可能量が設けられているクロマグロについて、「沿岸の漁師は資源減少の原因を作った大規模漁業に多く枠を配分するのは不当だと訴えている」と述べ、「クロマグロの漁獲規制に沿岸漁民の声は反映したのか」とただしました。長谷成人水産庁長官は「パブリックコメントで意見の反映に努めた」と答弁しました。
田村氏は「パブリックコメントは双方向型の議論にはならない。(法案によって)クロマグロのように沿岸漁民の声が置き去りにされる」と指摘し、「沿岸漁民の声を聞く仕組みをつくるべきだ」と主張しました。
さらに田村氏は、水産庁から大規模漁業であるまき網業界への天下りについて質問。長谷長官は「全国まき網漁業協会に1人、日本遠洋まき網漁業協同組合に1人、北部太平洋まき網漁業協同組合に1人」と答弁しました。田村氏は「関連団体も合わせて10年で13人も再就職している。こういう天下りが、漁民の声を聞かないという事態を招いている」と批判しました。