2018年12月14日(金)
米国の団体から圧力
紙氏 農産品の地理的表示
|
日本共産党の紙智子議員は11月29日の参院農林水産委員会で、日欧間の経済連携協定(EPA)にともなう農産品の地理的表示保護(GI)に関わり、GIの審査過程で米国の圧力に配慮して「パルメザン(チーズ)」の名称を保護対象から外したのではないかと追及しました。
イタリアのGI産品「パルミジャーノ・レッジャーノ」の英訳が「パルメザン」です。日欧EPAではGIの翻訳名称も保護対象とされ、名称の使用が禁止されます。ところが農水省は、日本の流通実態を踏まえ、「パルメザン」は「パルミジャーノ・レッジャーノ」とは実質的に異なるとの認識のもとに取り扱うとして保護対象から外し、名称を使用できるようにしました。
紙氏は、全米生乳生産者連盟など三つの酪農・乳製品団体が、「パルメザン」は一般名称だとしてGIの保護対象から外すよう斎藤健前農水相あてに書簡を送っていたと指摘。疑念を持たれないよう審査内容を公表するよう求めました。
同省の新井ゆたか食料産業局長は「公表することは考えていない」と頑なに拒否しました。