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2018年12月22日(土)

19年度予算案 大増税・大軍拡 暮らし直撃

米国製兵器“爆買い”

社会保障は大幅抑制

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 安倍晋三内閣は21日、2019年度政府予算案と「税制改正」大綱を閣議決定しました。消費税率10%への引き上げ対策を講じるとともに軍事費は過去最大です。その一方で社会保障は大幅に抑制しました。日本共産党の小池晃書記局長は同日、談話(全文)を発表しました。

 国の基本的な予算規模を示す一般会計の総額は101兆4564億円と、18年度当初予算を3兆7437億円上回りました。

 安倍政権が来年10月に強行を狙う10%への消費税増税対策など多額の景気浮揚策を盛り込みました。来年の参議院選挙を念頭に置いたものです。最大の目玉としているのがキャッシュレス(非現金)決済した際のポイント還元です。増税から9カ月間に限り、電子マネーやクレジットカードなどでキャッシュレス決済をした中小小売店の買い物客に購入額の2~5%分のポイントを国の負担で還元します。予算として2798億円を盛り込みました。また、低所得者へのプレミアム商品券発行や住宅購入時の給付金も盛り込まれました。

 9条を焦点に改憲に執念を燃やす安倍政権のもとで、軍事費は増額が鮮明です。軍事費は過去最大の5兆2574億円となりました。

 第2次安倍政権発足以来、7年連続の増額で、5年連続で過去最高を更新しています。高額の米国製兵器を大量に購入します。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に関連経費を含め1757億円を計上。最新鋭ステルス戦闘機F35A6機(681億円)、無人偵察機グローバルホーク(71億円)の取得も盛り込みました。有償軍事援助(FMS)による米国からの兵器調達は18年度から1・7倍となる7013億円と過去最高に膨れ上がりました。

 一方で、暮らし関連の予算は削減・抑制されています。社会保障は、概算要求時に6000億円と見込んでいた自然増を1200億円圧縮しました。75歳以上の後期高齢者に適用されてきた保険料軽減の特例措置を廃止します。生活保護のうち、食費や光熱費にあてる生活扶助費を昨年に引き続き削減します。また、薬価も引き下げます。

 公共事業費は18年度に比べ9310億円の大幅増額です。増額は7年連続です。災害が相次いだことから、1兆3475億円の防災・減災予算を盛り込んだためです。三大都市圏環状道路など道路ネットワークの整備に3731億円、国際コンテナ戦略港湾の機能強化に790億円など不要不急の大型プロジェクトが盛り込まれました。

 歳入では、消費税増税などにより税収が過去最高となる62兆4950億円と見積もりました。

 予算案と同時に閣議決定された「税制改正」大綱には、消費税増税への対策として自動車税の減税や住宅ローン減税の延長などを盛り込みました。主に大企業向けに適用されている研究開発減税は大企業同士の共同研究にも適用されるなど拡充されました。


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