2018年12月26日(水)

病状悪化の不安ある

ノーモア・ミナマタ２次訴訟　第１２陣提訴

（写真）門前集会で裁判勝利で救済をと決意を固め合う原告ら＝２５日、熊本地裁前

　「すべての水俣病被害者の救済を」と、国、県、加害企業チッソに損害賠償などを求める「ノーモア・ミナマタ第２次熊本訴訟」で熊本、鹿児島、宮崎の各県在住の被害者１８１人が２５日、第１２陣として熊本地裁に追加提訴しました。原告数は１４９１人となりました。

　第１２陣の原告は、５０代から９０代までの男性１０３人、女性７８人。水俣病特措法の救済対象地域内が６７人、同地域外は１１４人で、特措法の非該当だった被害者は３４人です。

　原告に加わった男性（７０）＝鹿児島県阿久根市＝は、父親たちの魚釣りや行商人からの魚介類購入で毎日魚を食べたと語り、手足の先ほど感覚が鈍い症状もあり、生業（なりわい）の大工仕事にも影響があると明かしました。女性（７５）＝同阿久根市＝は、戦後の貧しい食糧事情でも魚は毎日食べたと話し「手足のしびれで畳のへりにつまずいたりします。今後さらに症状が悪化するのでないかと考えると不安です」と訴えました。

　提訴前に門前集会、提訴後には報告集会が行われ、森正直・原告団長（６８）は、弁護団が早期判決のために初期原告の分離裁判を求めていると述べ「初期原告の判決で全員勝利し、判決を待つ原告にも内容が生きるよう頑張りたい」と話しました。

　日本共産党の山本伸裕・熊本県議と、社民党熊本県連合の今泉克己代表、水俣病支援者連絡会の松尾正・熊商連会長らが駆け付け、あいさつしました。