2019年1月5日(土)
“国会での改憲議論”期待
安倍首相が年頭記者会見
安倍晋三首相は4日、三重県伊勢市で年頭記者会見を行い、「具体的な改憲案を示し、国会で活発な議論を通じて、国民的な議論や理解を深める努力を重ねていくことが国会議員の責務だ」と述べ、今年の通常国会に自民党改憲案を提示する意思をあらためて示しました。
安倍首相は2020年の改憲施行を狙って、昨年の臨時国会で憲法審査会への自民党改憲案の提示を画策しましたが、国民的な警戒と、野党の反発を招いて断念に追い込まれました。しかし、安倍首相は「この国の未来像について議論を深めるべき時に来ている」などと述べ、任期中の改憲発議に固執。「国会において活発な議論がなされ、与党、野党といった政治的な立場を超え、できる限り広範な合意が得られることを期待する」と述べ、憲法審査会での議論を活性化させるよう求めました。
さらに、安倍首相は日ロ領土問題をめぐって、「今月下旬にロシアを訪問し、平和条約交渉を前進させる」と述べました。
昨年11月のシンガポールでの日ロ首脳会談では、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結交渉を加速することで一致しました。同宣言は、歯舞、色丹2島返還で平和条約を締結することを内容としています。安倍首相は「交渉の結果を事前に予断することはできないが、プーチン大統領との間で、できるだけ交渉を進展させたい」と述べました。