2019年2月8日(金)
報告書の説明不自然
データ補正 辰巳議員ただす
参院予算委 締めくくり総括質疑
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日本共産党の辰巳孝太郎議員は7日、参院予算委員会で締めくくり総括質疑に立ち、厚生労働省の毎月勤労統計不正で18年からデータ補正するようになった経緯をただしました。
勤労統計は2004年から、全数調査のはずの東京都分が勝手に抽出に変更されたうえに必要なデータ補正がなかったため、給与総額が実態より低く出されていました。18年1月から、ひそかにデータ補正を開始。18年の給与総額は前年同月比で大きく上ぶれしました。
特別監察委員会の報告書は18年に補正し始めた理由を、同年に中規模事業所を対象に導入した「部分入れ替え抽出」(ローテーションサンプリング)が「うまく機能しなくなる」ためとしています。
辰巳氏は「機能しなくなる」の意味を問うたのに対し、藤澤勝博政策統括官は「適切な集計ができなくなる」と答えました。これを受け辰巳氏は、「システムが動かないからでなく正確な数字が出ないから補正した。これまで不正確な数字を放置していたのに、突然、正確性を理由に補正を始めたのはおかしい」と指摘しました。
辰巳氏は「報告書の説明は不自然。意図を持って補正した疑惑がさらに深まった」として、第三者機関による調査と参考人招致を求めました。