2019年2月9日(土)
上司に報告 5日後
勤労統計不正 大西前政策統括官に聴取
衆院予算委
8日の衆院予算委員会で、毎月勤労統計調査の不正・偽装問題に関わっていた大西康之前厚労省政策統括官(現・大臣官房付)らが参考人として初めて出席しました。大西氏は、毎月勤労統計の不正な取り扱いについて「(2018年)12月13日に初めて知った」と述べました。大西氏は5日後の18日に厚労審議官に、19日に事務次官に、20日に根本匠厚労相に報告しており、上司への報告まで5日以上あいていたことが明らかになりました。
大西氏は、18年8月に総務省の統計委員会から、毎勤統計が同年に入ってから「上振れ」していることを指摘されたときに、統計の専門家でありながら、調査結果の原票を「自分ではチェックしておりません」と述べました。
一方、厚労省の定塚由美子官房長は12月18~20日に同省内で行われた統計不正問題をめぐる会合の内容について「(公文書管理法および厚労省文書管理規則上の)文書を作成・保存しなければならない事案である」と述べ、記録が存在していることを認めました。
大西氏は賃金構造基本統計の不正で1日に異動となっていました。野党が参考人として国会招致を求めたのに対して与党は「国会答弁を含め新たに任命されたものが作業することが適当だ」などと招致を拒んでいました。野党は大西氏の人事異動について、政権による「口封じ」と厳しく批判しています。