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2019年2月14日(木)

大学の危機 市民と乗り越えたい

ノーベル賞受賞者らフォーラム設立

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(写真)「大学フォーラム」設立について記者会見する呼びかけ人ら=13日、東京都千代田区

 ノーベル賞受賞者の梶田隆章、白川英樹両氏をはじめ51人の大学人の呼びかけで「大学の危機をのりこえ、明日を拓(ひら)くフォーラム」が設立され、13日、呼びかけ人らが文部科学省内で記者会見しました。

 日本学術会議元会長の広渡清吾東京大学名誉教授は、基盤的経費の削減と大学の自主・自律性を奪う絶え間ない「改革」によって、大学全体が疲弊していると危機感を示し、「国公私立の別を超え、市民と一緒に大学の現状や使命を考える場をつくり、政府の政策を変更させるような力を社会の中に形成していきたい」と設立の趣旨を述べました。

 白川英樹筑波大学名誉教授は、「安易な成果を求める圧力があり、受験者を増やすための宣伝に時間を取られ、本分がおろそかになるという研究者の声を各地で聞く。基礎研究に集中できない今のような大学では、私のノーベル賞はなかった」とのべ、「個人での活動には限界がある」とフォーラムに加わった理由を語りました。

 同フォーラムは、梶田隆章東京大学宇宙線研究所所長ら4人が講演する第1回シンポジウムを3月31日に東京・明治大学で開催する予定。シンポジウムのほか小規模の研究会なども行い、インターネットも活用して、政策を転換するために行動していくとしています。


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