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2019年2月19日(火)

人生かけ安倍政権終わらせる

参院鳥取・島根選挙区 中林よし子予定候補

 「安倍政権を終わらせるため、私の人生全てをかける」―。この決意で参院鳥取・島根選挙区(改選定数1)に立候補を表明した日本共産党の中林よし子予定候補・元衆院議員(73)は、統一地方選挙と参院選の勝利にむけて演説やつどい、団体訪問などに奮闘しています。中林予定候補への期待は有権者のなかに広がり、農協幹部や他党関係者からも激励の声が寄せられています。(前野哲朗)


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(写真)JAしまね出雲地区本部で懇談する中林よし子予定候補(左から2番目)=14日、島根県出雲市内

 中林予定候補は農協や商工会など地域経済を支える団体との懇談を重ねています。14日、島根県出雲市のJAしまね出雲地区本部を訪問すると、石川寿樹本部長ら幹部から、農協解体などを進める安倍農政への怒りの声が噴出しました。中林予定候補は、安倍政権が農産物の際限のない自由化を推し進め、農協など日本農業を支えてきた諸制度を解体していると批判。農業を地域経済の核に位置づける政治に転換する決意を語り、「一緒に力を合わせて政治を変えましょう」と呼びかけました。

農漁業者と協力

 中林予定候補は国会議員時代、漁業や環境を守るために地元漁協や農業者と力を合わせ「中海干拓事業」を中止させたり、BSE(牛海綿状脳症)問題で政府の対応責任を認めさせたりするなど、食の安全と農業分野で大きな力を発揮してきました。同JAの岡田達文副本部長は懇談後、「中林さんは本当に現場を知っている人。そういう人に国会に出てもらいたい」と話しました。

 社民党の知久馬(ちくま)二三子元衆院議員(82)は、鳥取県三朝町での中林予定候補の街頭演説にかけつけ「私も一言」とマイクを握り「私たちも野党共闘で頑張りたい」と訴えました。知久馬氏は中林予定候補を支援する思いについて「私は一番上の兄が戦争で死にました。その時の母の嘆きは今も忘れられません。憲法9条を変えさせないために、中林さんに国会で頑張ってほしい」と語ります。

 鳥取県の元倉吉市長の長谷川稔県議(無所属)は「中林さんの立候補表明に敬意を表します。これを契機に野党が党本部間でも地域でも、共闘する体制づくりを早く進めてほしい」と話しました。

 同選挙区では自民党現職に国政野党の候補が挑む構図です。安倍政権打倒を願う市民からは野党統一候補の実現を求める声が広がっています。

野党統一候補に

 中林予定候補は、こう訴えています。

 「野党統一候補になって必ず勝ちぬく決意です。安倍9条改憲を許さず、10月の消費税率10%への増税は中止させます。市民と野党の共闘の力で、安倍政権を一日も早く終わらせましょう」

“じっとしていられない” 奮起広がる

安倍政権を倒すチャンス

 参院鳥取・島根選挙区(改選定数1)に立候補を表明した日本共産党の中林よし子・元衆院議員は、政治の一線から退いた約10年間、母の介護を通じて福祉の貧困を痛感し、福祉を切り捨てて戦争する国づくりを進める安倍政権への怒りを募らせてきました。

 中林さんは演説で、その熱い思いを語り、「夏の参院選は安倍政治を終わりにするチャンスです。32ある1人区で野党共闘を実現させて必ず安倍政権を終わりにさせる、そういう結果を出さなければならない」と訴えています。

戦争をさせない

 中林さんは、日本共産党員としての歩みにふれて「戦争をさせない日本にすること、貧困をなくす、ここに私の使命がある。憲法をしっかり守りぬくために私の全生命をかけて頑張りたい」と力を込めています。

 中林さんには「島根の太陽」と呼ばれ、選挙で島根県民を熱気に包んできた歴史があります。

 1979年の衆院選島根全県区(定数5)で、33歳で初当選し、同県初の女性国会議員となりました。その後2003年まで通算4期9年衆院議員を務めました。

 選挙で妻は、夫の言われたとおりに投票するのが当たり前―。そんな封建的な政治風土が、島根県では根強く残っていました。その島根県で「普通の主婦」だった中林さんが登場して初当選。中林さんは古い政治風土を変える大きなシンボルとして多くの県民に記憶されています。

 中林さんの決意は、党員や支持者のなかで統一地方選挙と参院選に向けた奮起を広げています。

元同級生たちが

 中林さんと大学で同学年だった島根県松江市城北支部の安見美恵子さん。今年1月に中林さんの参院選立候補表明が報じられると、安見さんのもとには高校の同級生だった友人から「こんな政治でも私たち年寄りはあきらめて細々と生きていかんといけんと思っていたけど、よし子さんがもうひと頑張りするって言われたら応援しなくちゃ」と電話がかかってきました。その後、友人は、安見さんの誘いを受けて同13日の中林さんの立候補表明の演説を聞き、今では「しんぶん赤旗」日刊紙の購読を始め、中林さんへの支持を友人や家族に広げているといいます。

 安見さんは中林さんの立候補表明後は、近所から「中林さんが出られるんだって?」と話しかけられるようにもなり、「まわりから活動を励まされている感じです」と笑います。

 中選挙区で中林さんが勝利した頃の選挙戦では、支持が人から人へとどんどん広がって風をおこしていったと振り返り、「中林さんには風をおこすパワーがある。私もまわりに励まされながら、これからも支持をひろげていきたい」と話します。

 鳥取県のほぼ中央にある琴浦町赤碕支部の西尾明彦支部長(81)も、島根県松江市で勤務していた頃に中林さんの選挙にかかわったことがあります。1月13日に鳥取県米子市で中林さんの「私の人生全てをかける」という立候補表明の決意を聞いた西尾さん。「じっとしていられない。中林さんに応えて本気で頑張らなければいけん」と語ります。

 鳥取、島根両県の日本共産党県委員会は7月の参院選で比例代表での躍進とともに、選挙区で中林さんを「市民と野党の統一候補」に押し上げて勝利するために、4月の統一地方選挙で党の勢いを示そうと、全支部の総決起で活動を飛躍させようとしています。

 大激戦の島根県議選出雲市区をたたかう大国陽介予定候補(現)は「4月の県議選は市民と野党の共闘を全国的に発展させることにもつながる選挙。国政でも県政でも自公の悪政と対決して、市民と野党の共闘の前進に力を尽くす共産党の値打ちを語り、なんとしても議席を勝ち取りたい」と語りました。


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