2019年2月22日(金)
官邸圧力で統計改変「疑惑が深刻に」
志位委員長
日本共産党の志位和夫委員長は21日の記者会見で、毎月勤労統計をめぐって中江元哉元首相秘書官が厚生労働省関係者に“調査方法を変更すべき”と意見を伝えたことが発覚したことについて問われ、「官邸の圧力で統計が改変された疑惑が深刻になった」と述べました。
問題は20日の衆院予算委員会で明らかになったもの。2015年9月に、同統計の調査方法変更を議論していた厚労省有識者検討会の阿部正浩座長(中央大学教授)に、厚労省の担当者が「(検討会の)委員以外の関係者から部分入れ替え方式を検討すべきではないかとの意見があった」とメールしていたことが発覚。根本匠厚労相は、「委員以外の関係者」とは「中江秘書官のことだと思われる」と答弁しました。
志位氏は「15年8月に阿部座長は有識者検討会で『総入れ替え方式が適当だ』と表明していたのに、9月に入り、中江氏からの発言の後に部分入れ替え方式へと変わっていった」と指摘。「官邸の圧力で統計の手法が改変させられた疑惑が大変深刻だ。事実関係の徹底的な究明が必要だ」として、経過をよく知る阿部座長などの国会招致が必要だと述べました。