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2019年3月2日(土)

3・1ビキニデー集会

日本共産党中央委員会のメッセージ

 日本共産党中央委員会が1日、静岡県焼津市で開かれた「被災65年2019年3・1ビキニデー集会」に送ったメッセージ(全文)を紹介します。


 被災65年2019年3・1ビキニデー集会に参加された全国のみなさんに、心からの連帯のあいさつをお送りします。

 今年の集会は、これまでにもまして意義深いものとなっています。

 65年前、アメリカが南太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験は、第五福竜丸をはじめ1400隻もの漁船が被爆をするなど、甚大な被害をもたらしました。ヒロシマ、ナガサキにつづいて三度、核兵器の被害をうけたことに多くの国民がたちあがり、原水爆の禁止をもとめる広大な署名運動が発展し、翌年には第1回の原水爆禁止世界大会が開催されました。ビキニデーは運動の原点です。

 いま世界では核兵器禁止条約が近い将来にも発効する見通しとなっています。核兵器を法的に「禁止」し、「廃絶」への展望をしめしたこの画期的条約を生みだした根本には、被爆者や核実験被害者を先頭にした世論と運動がありました。しかし、核保有国や核兵器に依存する同盟国らは、この流れを押しとどめようと躍起になっています。米ロによる新たな核軍拡計画も許されません。

 参加者のみなさん。これをうちやぶって前進するカギは、市民の声と行動をさらに発展させることです。来年2020年は被爆75年であり、ヒバクシャ国際署名が世界数億を目標とする年でもあります。いまこそ原水爆禁止運動の原点を思い起こし、世界でも、日本でも共同をさらにひろげ、「核兵器のない世界」への扉をひらこうではありませんか。

 ビキニ被災が私たちに教えているのは、日本政府の被爆国にあるまじき態度を変えていくことの重要性です。

 日本政府はビキニ被災当時、反核世論のたかまりを恐れたアメリカの意をうけて、わずかな「見舞金」で幕引きをはかりました。被害の全容解明はたな上げにされ、多数の被災者が補償も救済もないまま放置されました。政府は直ちにこの非を認め、補償と救済をはからなければなりません。

 アメリカの核戦略に追随する姿勢は今も変わっていません。安倍政権はアメリカの「核の傘」に依存し、核兵器禁止条約に反対しつづけています。昨年来の朝鮮半島の劇的な変化にもかかわらず、9条改憲や大軍拡、沖縄辺野古への米軍新基地建設をすすめ、新たな批判がひろがっています。アメリカいいなりの「戦争する国」づくりの破綻は明瞭です。

 安倍政治の暴走を許せば、新たな軍国主義とファシズムの歴史逆行を招きかねません。4月には統一地方選挙、7月には参議院選挙がおこなわれます。日本の命運がかかった一大政治戦です。みなさんとともに市民と野党の共闘を発展させ、また、私たち自身も躍進をし、安倍政治を終わらせる決意です。そして、核兵器禁止条約に署名、批准する政府を実現しようではありませんか。

 この集会が運動発展の契機となることを願って、連帯のメッセージといたします。


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