2019年3月12日(火)
パチンコ店内ATM撤去へ
ギャンブル依存症対策 政府、基本計画案に
本紙・党国会議員団 早くから追及
客が過大な資金をつかう被害を広げると批判されてきたパチンコ店内の銀行ATM(現金自動預払機)が撤去されることになりました。政府が7日発表したギャンブル依存症対策の基本計画案に盛り込まれたもの。本紙や日本共産党国会議員団はこの問題を早くから繰り返し追及してきました。(竹腰将弘)
パチンコ店内ATMは、負けて現金を失った客が頭を冷やす間もなく、店内で資金を引き出し、「のめり込み」被害に導かれると批判されてきました。2007年10月から試行され、現在は全国のパチンコ店の1割程度、約1100店舗にまで広がっています。
政府の基本計画案は、パチンコ店内ATMへの対策として「ぱちんこ業界において平成31(2019)年度中に、撤去に向けた検討に着手し、その結果に基づき順次、撤去を推進する」としています。
本紙は09年11月12日付社会面でパチンコ店内ATMを初めてとりあげて以来、たびたび批判キャンペーンを繰り返してきました。
国会では大門実紀史議員が15年4月の参院地方・消費者特別委員会で、田村智子議員が18年7月の参院内閣委員会で、それぞれパチンコ店内ATMの撤去を強く求めました。
政府は基本計画を、一般からの意見公募を経て、4月中に閣議決定するとしています。ATM撤去は法定事項ではなく、業界の自主的取り組みに委ねられているため、その確実な実行を迫る必要があります。
パチンコ店内ATMを展開しているトラストネットワークス社は「基本計画案の内容は認識しているが、現時点で何も決定しておらず、お伝えできることはない」としています。