2019年3月13日(水)
金融緩和 出口探れ
参院財金委 大門氏が追及
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日本共産党の大門実紀史議員は12日の参院財政金融委員会で、アベノミクス(安倍政権の経済政策)による「異次元の金融緩和」が格差を広げていると指摘し、「正常化の道に踏み出すべきだ」と主張しました。
日銀が2013年に「異次元の金融緩和」を始めた際に打ち出した「2年程度で2%の物価上昇」は、6年たっても達成されていません。大門氏は、2%目標にこだわり「日銀は国債の大量保有から脱却できない。とり下げるべきだ」と指摘。麻生太郎財務相の認識をただしました。
麻生財務相も「(2%目標について)考え方を柔軟にやってもおかしくないのではと率直に思う」と応じました。
さらに、大門氏は日銀に対し「市場関係者との対話をふくめ、正常化に踏み出すべきだ」と迫りました。
日銀の雨宮正佳副総裁は、正常化は「目標2%が見えてきた段階で議論する。今の段階では2%達成に全力を挙げるのが重要」と従来の答弁をくり返しました。
雨宮副総裁は、日銀が約29兆円を買い入れている株価指数連動型上場投資信託(ETF)について「日経平均1万8000円を下回ると時価が簿価を下回る」と答弁。大門氏は「株価急落で日銀の信認が低下し、経済的混乱を引き起こすこともあり得る」と警告し、政策の転換を求めました。