しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年3月20日(水)

今帰仁村沖 ジュゴン死骸

防衛局確認の内の1頭

写真

(写真)運天漁港に引き揚げられたジュゴンの死骸=19日、沖縄県今帰仁村

 沖縄県今帰仁(なきじん)村の運天漁港の沖合200メートルで18日、死んだジュゴンが見つかりました。今帰仁漁協によると、同日午後5時ごろ、漁師が、傷ついた体長3メートルのメスのジュゴンを見つけました。喜屋武治樹村長が19日に現場視察し、「死骸を村で引き取り、骨格標本にして保存する」と述べました。

 ジュゴンは国の天然記念物で、日本では沖縄本島で生息を確認。辺野古の米軍新基地建設を進める沖縄防衛局も追跡調査をしています。埋め立て区域周辺には藻場が広がっています。同局は3頭のジュゴンを確認していて、死んだのはそのうちの1頭とみられます。

 今帰仁村によると、死骸を19日中に運天港にある村有の冷凍冷蔵施設で保管。美(ちゅ)ら海水族館を管理運営する「沖縄美ら島財団」に委託し死因等を調べます。

 ジュゴン保護活動をしている「ジュゴンネットワーク沖縄」の細川太郎事務局長は「防衛局はジュゴン3頭を個体A、B、Cと識別し、死んだのは体の特徴からBでほぼ間違いない」と指摘します。

 「AとCは現在行方不明。Bは唯一、今年も存在が確認され、過去に子育てもしていた。日本のジュゴン個体群の存続にかなりの損失だ」と語りました。死因は「現段階ではまったく分からない」といいます。

 辺野古米軍基地建設との因果関係があるのか、今後の解明が急がれます。


pageup