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2019年4月14日(日)

核兵器禁止条約 米大統領は受け入れよ

民主2議員 下院に決議案

 米民主党の連邦下院議員2人は11日、大統領に対して、人類史上初めて核兵器を違法化した核兵器禁止条約を受け入れるよう求める決議案を提出しました。決議案は、核兵器の先制使用政策の放棄や近代化計画の中止も要求しています。

 (島田峰隆)


 決議案を提出したのはジム・マクガバン、アール・ブルームナウアーの両議員。マクガバン議員は昨年7月、条約の署名・批准に向けて連邦議会で力を尽くすとの誓約書に署名していました。

 決議案は、世界に依然として1万4500発もの核兵器が存在し、「人類の生存にとって耐えがたい危険をもたらしている」と強調。広島型原爆の100発だけでも、もし都市部を標的にして使われたら気候と環境の破壊により20億人が飢餓に陥る危険があることなどを紹介しています。

 また過去にはキューバ危機など核兵器が使用されそうになり、ぎりぎりの時点で回避された例もあると指摘。米政権の現在の政策は「核兵器の使用を本質的には防ぐものになっていない」として警告を発しています。

 そのうえで決議案は、大統領に対し「核兵器禁止条約の目標と条項を受け入れ、核軍縮を米国の国家安全保障政策の最重要項目とすること」を求めました。

 また国務省、国防総省、その他の全省庁と議会指導部、米国民に対し、▽核兵器の先制使用の放棄▽核攻撃開始の権限を大統領に限定することを廃止▽核兵器の即応態勢解除▽核兵器近代化計画の中止▽保有国間でお互いに核兵器を廃絶する検証可能な合意の追求―を行うことで「核戦争を阻止する地球規模の努力の先頭に立つこと」を呼び掛けました。

 マクガバン氏は「核兵器の維持には巨額の費用が必要だが、そのお金は米国民のために使われるべきだ。核戦争は人類の生存を脅かす。結局、問われているのは、人類が核兵器を終わらせるのか、核兵器が人類を終わらせるのかということだ」と語りました。


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