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2019年5月16日(木)

家族営より企業重視

農地バンク法改定案 紙氏が批判

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(写真)質問する紙智子議員=14日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は14日の参院農林水産委員会で、企業の農業への新規参入や規模拡大を促す農地中間管理機構(農地集積バンク)法改定案は、家族営農業や農村の再生よりも企業によるアグリビジネス(農業関連事業)を重視するものだと批判しました。

 紙氏は、安倍政権が狙う企業の新規参入や大規模化を促進する規定を設けたことが同法の大きな特徴だと指摘。全国的に農業経営を展開する農業者を農水省が認定事業者と認めるのかただしました。農水省の大沢誠経営局長は「離れた複数の地域で営農を行う場合でも認定を受けることは可能」と認めました。

 紙氏は、認定農業者が農協を通さず大手量販店に農産物を出荷することも可能になると明らかにし「地域で頑張る家族農業は競争を迫られる」と懸念を示しました。

 また、農業法人がグループを組めば役員の要件(原則年150日以上)が緩和されグループ法人で雇用・財務管理が可能になるとして「企業が利用、活用しやすい新たなツール(手段)になる」と指摘。大沢氏は「そういうことは想定していない」と強弁しました。

 紙氏は、全国展開する農業法人の経営が行き詰まった場合、新たな担い手が見つかるまで農村や農地が塩漬け状態になる危険も指摘しました。


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