2019年5月18日(土)
体罰の完全禁止必要
児童虐待防止 高橋氏が主張
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日本共産党の高橋千鶴子議員は17日の衆院厚生労働委員会で、政府の児童虐待防止法等改正案について、いかなる体罰も完全に禁止することが必要だと強調しました。
高橋氏は、国連子どもの権利委員会が、体罰を明示的かつ完全に禁止することを求めていると指摘。世界で全面的な体罰禁止が進むなか、体罰を肯定する親の割合が大きく減少し意識が変わっていると紹介しました。
根本匠厚労相は、政府案が禁止するのは体罰と、「監護および教育に必要な範囲」を超える懲戒だと答弁。高橋氏は、体罰の一部が懲戒として容認されてきたとし、政府案が参考にする学校教育法11条でも区分は曖昧だと指摘。文部科学省は、生徒や保護者の主観のみでなく「客観的に考慮して判断する」としました。
高橋氏は「体罰を受けた生徒が、つらかった、やめてほしかったと訴えても、それは生徒の主観で身体が大きいから痛くないはずだなどと言って、認めないことでいいのか」と指摘。また、「肉体的苦痛」でないものは体罰と認められないことも問題ではないかと述べました。
高橋氏は親権者の懲戒権を認めた民法規定の削除を要求。門山宏哲法務政務官は「削除も含めさまざまな選択肢を視野に検討される」と答えました。
高橋氏は、虐待体験を公表した女性が「他の家のことを知らないから、自分が虐待されているとわからなかった」と語っていると紹介。教育でも「親であっても子どもをたたいたらだめ」と教える必要があると述べました。