2019年5月29日(水)
余裕工期で安全確保
清水氏 建設業等改正で要求
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日本共産党の清水忠史議員は22日、衆院国土交通委員会で、建設業等改正案の質疑を行い、建設業で余裕ある工期を実現し、働く人々の安全を確保することができるよう政府の取り組みを求めました。石井啓一国交相は「工期の適正化は、労働災害の防止など現場の安全確保にも寄与する」と答弁しました。
清水氏は、東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、工事の進む新国立競技場の建設現場で、下請け業者の労働者が労災事故で亡くなった問題で、労働者が1カ月に200時間近い時間外労働をしていた原因を追及。「労働者が従事していた工事の工期は適正だったか」と質問しました。スポーツ庁の斎藤福栄総括官が「契約期限で完了した」と答弁したのに対し、清水氏は、労働者が地盤改良工事を担当し、工事の途中で地中の障害物が見つかり、工程の遅れを取り戻すために忙しくなったことを指摘。「10日遅延完工したと報道されている。想定外の遅れが生じることはある。発注者が工期までの完成を急がせれば、長時間労働は是正されず、建設現場の安全確保もできない」と強調しました。
清水氏は、同法案で「工事の注文者が著しく短い期間を工期とする請負契約を締結してはならない」としていることは重要だとし、「せめて公共事業に関しては、国交省が工事期間を主体的に確認する姿勢が重要だ」と主張しました。