2019年6月2日(日)
漁獲枠配分 大規模偏重見直せ
衆農水委 田村貴昭氏「漁民苦境」
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日本共産党の田村貴昭議員は5月22日の衆院農水委員会で、クロマグロの厳しい漁獲規制のもとで、まき網漁船などの大規模漁業偏重の漁獲枠の見直しを求めました。
高級魚のクロマグロは、過剰な漁獲によって資源状態が極端に悪化し、漁法や地域ごとの漁獲枠が設けられています。田村氏は、4月27日に青森県大間町で行われた「全国クロマグロ漁師サミットin大間」で全国の漁業者から「枠を守るため定置網にかかったマグロを捨てているのに、大型漁船は大量に水揚げしている」「とても生活できない」など、国の資源管理への強い不満の声が上がったと指摘しました。
さらに、イカ、ホッケ、スケトウダラ、サバも資源が減少しており、「漁獲枠を設けるなら、漁獲圧(漁獲資源への影響)の強いまき網など大規模漁業から規制すべきだ」と要求。「(配分を)水産庁が決める方式ではクロマグロと同じ問題が生じる」「漁業者自身が決定する制度が必要だ」と求めました。
田村氏は、大中型まき網漁船が、不漁で行き詰まったイカ釣り漁船を動員して集中的に集魚灯を点灯させ、魚を一網打尽にしている実態を示し、「釣り、はえ縄の漁師が資源管理のため頑張っているのに、大規模な船団が、漁業法に反する違法操業を行っている」と告発し、取り締まりを求めました。