2019年6月6日(木)
公害の苦しみ終わりに
全被害者救済求め総行動
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「なくそう公害! まもろう地球環境! すべての被害者救済を」を掲げた全国公害被害者総行動(主催・同実行委員会)が5日、東京都内で始まりました。全国の公害被害者が1976年から毎年行っているもので今年で44回目。各省庁交渉や官庁街デモ、総決起集会を行いました。
環境省では、大気汚染、水俣病、カネミ油症、アスベスト、東京電力福島第1原発事故などの被害者らが原田義昭環境相と交渉。公害被害者救済と公害根絶、原発・石炭から自然・再生エネルギーへの転換などを求める5万人超の署名を手渡しました。
同実行委員会の高木勲寛代表委員は「この苦しみは私たちで終わらせたい」という覚悟で取り組んできたとして「全国の被害者の切なる思いを受け止めて」と訴えました。
「東京公害患者と家族の会」の石川牧子さんは43年間におよぶ気管支ぜんそくとのたたかい、ときには「本当に死ぬかもしれない」という発作に苦しんだことを涙ながらに発言。多くの患者が高額な医療費によって適切な治療が受けられず苦しんでいるとし、全国一律の医療費助成制度の創設を求めました。
被害者の訴えを聞いた原田環境相は「二度と繰り返してはならないという思いを強くした」と話しました。
6日は省庁や日本経団連と交渉します。