2019年6月26日(水)
辺野古土砂 見積もり前に価格決定
受注業者提示と同額
米軍新基地建設(沖縄県名護市辺野古)の埋め立て土砂に用いる岩ズリの単価をめぐり、沖縄防衛局が見積もりのための価格調査をする前に価格を決定していて、その額が、1社が提示した価格と同額であることが、25日までに分かりました。沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんが情報公開で入手した資料で判明しました。
防衛局は2017年11月、埋め立て工事の特記仕様書に単価を1立方メートル当たり5370円と記載し、1社が契約しています。
先に価格調査を行うのが通例ですが、価格調査は、特記仕様書記載の後、17年12月から18年1月に実施。単価の提示を13社に依頼しましたが、回答したのは1社のみで、その会社が受注しました。提示した単価は、特記仕様書に記載したのと同じ5370円でした。
1社が提示した金額をそのまま材料単価とするやり方は、原則3社以上から見積もりを収集する防衛省の内規に反しています。
5370円は市場価格の1・5倍、14年に辺野古の護岸建設に用いた時の岩ズリ単価の3倍です。高額な岩ズリ単価については、3月5日に日本共産党の小池晃参院議員(書記局長)が予算委員会で追及し、問題の企業が、琉球セメントであることを事実上認めさせています。