2019年7月26日(金)
沖縄 児童虐待 対策を議論
デニー知事 “県の施策に反映する”
万国津梁会議
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沖縄県の重要政策について有識者から意見を聞く「万国津梁(ばんこくしんりょう)会議」の児童虐待に関する初会合が25日、那覇市内で開かれました。玉城デニー知事は「委員の方々には子どもの貧困率の高さなど、本県の現状を踏まえた課題と対応策の議論を」と呼びかけ、「会議の提案を県の施策に速やかに反映させる」と語りました。
県は、子どもの相対的貧困率が全国平均の2倍、離婚率と10代出産割合は全国1位、DV相談件数は全国7位であることを報告し、一方で児童相談所の虐待相談対応件数が全国43位(2017年度)であることを明らかにしました。
上間陽子委員(琉球大学教授)は「これだけ貧困率などが高い沖縄で、『43位』は疑ってみなければ」と、行政機関に虐待の相談が十分に届いていない可能性を指摘しました。
横江崇弁護士(NPO法人子どもシェルターおきなわ理事長)が「子どもは人格を持った権利の主体として尊重されなければならない」と述べ、▽子どもの権利条例の制定▽子どもオンブズマン制度等、子どものSOSをくみ取る制度の創設▽児童相談所の体制整備と専門性の強化―などを提案しました。