2019年7月31日(水)
「新屋ありき」応じない
陸上イージス協議で秋田知事
陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の陸上自衛隊新屋(あらや)演習場(秋田市)への配備計画をめぐり、秋田県の佐竹敬久知事は29日の記者会見で、「新屋ありきという状況で(防衛省が)おいでになっても、協議には応じない」と述べました。
秋田魁新報が参院選にあわせて実施した世論調査で、配備に「反対」「どちらかといえば反対」が計60・7%、「賛成」「どちらかといえば賛成」が計28・0%となったことについて佐竹氏は、「県民の意見はまっとうだ。これから防衛省と協議があるとすれば、県や市の中心の意見になる」と語りました。また、「協議が終わるまでは反対、賛成は言わない」とする一方、「どこまでも押し込んでくるとすると反対と言わざるをえない」と述べました。
佐竹氏は、防衛省が同演習場を「適地」とした調査結果の数値に誤りがあったことを受けて実施する再調査について、「私どもの観点とずれている」と指摘。配備の可否の判断で同省が山などを見上げた「仰角」について10度を目安としていることに関し、「何から(目安が)出てきたのか説明がない。非常に疑問だ」と述べ、その説明がないまま再調査しても「意味がない」としました。
21日投票の参院選では、「イージス・アショア」配備反対を訴えた野党統一候補の寺田静氏が秋田選挙区で勝利しています。