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2019年8月4日(日)

NPT再検討会議へ 力を結集しよう

原水爆禁止世界大会・国際会議

共産党 緒方副委員長の発言(要旨)

 日本共産党の緒方靖夫副委員長(世界大会共同議長)は3日、広島市で開会した原水爆禁止2019年世界大会・国際会議に出席し、発言しました。要旨を紹介します。

 来年春の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、世界大会がどのように取り組むかについて発言します。

核兵器国は劣勢

写真

(写真)発言する緒方靖夫副委員長

 核兵器国P5(米ロ中仏英)は、NPT6条の核軍縮義務の履行を条件に核保有を合法的に認められるという特権にしがみつき、宇宙やサイバー空間にまで核戦力の近代化を推進しています。P5は核軍拡競争をすすめる一方で、核兵器廃絶の動きには共同して対決しています。

 同時に、再検討会議準備過程で、P5には国際的に通用する根拠をもって自らの立場を主張できない致命的な弱点が明らかになっています。「核兵器の非人道性」にも、NPT6条義務に逆行する核軍拡に高まる怒りにも反論できないのです。加えて、核兵器禁止条約の存在で大きな圧力、拘束をうけています。

 したがって論争では、P5は政治的、道義的に劣勢にあり、核兵器廃絶の論理と世論、運動には抵抗しえません。恫喝(どうかつ)的本質をあらわにすることはありますが、結局、6条の履行には「条件」「環境」が必要という言い訳しかできないのです。

被爆国の責任を

 こうしたもとで、本大会には、NPT再検討会議にむけて、世界の良識を結集して、条約賛成国政府とともにたたかう準備をする重要な任務があります。

 第一に、NPT再検討会議を、核兵器国の言い分を論破し6条義務履行の方向に追い込むたたかいの場としていくことです。

 再検討会議は、2000年に「核兵器全面廃絶を達成する核保有国の明確な約束」、10年に「核兵器のない世界を実現・維持するに必要な枠組みの確立」を最終文書に明記しました。5年前の再検討会議では、核兵器を禁止する「法的枠組みづくり」をP5にも認めさせました。その後、核兵器禁止条約が誕生しました。このように論戦で核兵器国を追いつめ、前進を勝ち取ってきました。

 第二に、NPT再検討会議では重要な役割が「市民社会」=NGOにあり、草の根運動が国際政治を動かしていることが確信となっています。NGOは被爆者を先頭とした日本の運動をはじめ、米国の同盟国といわれる国ぐにほど活発で、その連携が強化されつつあります。そのバロメーターが「ヒバクシャ国際署名」です。

 第三に、日本政府の政策を変え、被爆国らしい政策をもつ政府を展望してのたたかいを続けることです。日本政府は核兵器禁止条約の署名を拒否し、米国の「核軍縮環境創出」(CEND)に同調し、P5の意向をおしつけています。日本政府の政策を変え、被爆国日本の本来の責任のある大会の立場を世界に発し、働きかけていることを示していきましょう。


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