2019年8月10日(土)
核兵器廃絶へ歴史的行動を
長崎被爆74年
世界大会ナガサキデー集会
長崎市は9日、原爆が投下されてから74回目の「原爆の日」を迎えました。長崎市主催の平和式典には被爆者や遺族などが参列し、田上富久市長が「長崎平和宣言」で、「唯一の戦争被爆国として一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准を」と求めました。日本共産党の小池晃書記局長が献花しました。原水爆禁止2019年世界大会・長崎の閉会総会(ナガサキデー集会)では、日本政府に核兵器禁止条約への署名、批准を求め、被爆75年、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる2020年に向けて、草の根から歴史的な運動を広げようと呼びかけました。
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ナガサキデー集会には会場があふれかえるほどの5000人(主催者発表)が参加しました。
大会決議「長崎からのよびかけ」と特別決議「長崎からすべての国の政府への手紙」では、被爆75年、NPT再検討会議が開かれる2020年を核兵器廃絶に向けた歴史的転機とするため、「全力をあげて歴史的な行動に立ち上がる決意です」と表明。各国政府に対して、核軍縮に取り組み、核兵器禁止条約への参加を求めました。
集会では、4歳で被爆した横山照子さん(長崎原爆被災者協議会副会長)が被爆体験を証言。一日も早く核兵器禁止条約を発効させたいとのべ、「生きているうちに核兵器廃絶を願いながら、多くの被爆者が亡くなりました。被爆者は最後の力を振り絞って頑張ります。永遠に、長崎を最後の被爆地にしましょう」と訴えると、拍手が起こりました。
純心女子高校3年生(17)が、核兵器廃絶を求める「高校生1万人署名」が20万人を超え、高校生平和大使が国連へ届けると述べると、拍手がわき起こりました。
全国の参加者が次つぎとステージにあがり、活動を報告。北海道伊達市から参加した伊達高校3年は、「被爆者の生の声を聞いて平和への願いを強く感じました。これからも平和への扉をたたき続けていきます」と発言しました。
海外代表も加わり「ヒバクシャ国際署名」を集めてNPT再検討会議に届けようとアピールすると場内は一つになりました。
原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の安井正和事務局長が行動提起し、「ヒバクシャ国際署名」を飛躍的に広げ、核兵器の非人道性を訴え、禁止条約参加を求める共同行動を呼びかけました。
福岡県飯塚市から3歳の娘を連れて初めて参加した女性(24)は、核兵器による被害だけでなく日本による加害の歴史も学んだと述べ、「いまの日韓問題につながると実感しました。武力では平和をつくれない。学んだことを周りの人に伝え、行動したい」と話しました。