2019年8月30日(金)
「慰安婦」強制連行を否定
神奈川県知事に抗議
新婦人の会
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新日本婦人の会神奈川県本部は29日、神奈川県庁(横浜市中区)を訪れ、日本軍「慰安婦」や同市へのカジノ誘致をめぐる黒岩祐治知事の発言について抗議文を提出しました。
黒岩知事は27日の定例会見で、「慰安婦」を象徴する「平和の少女像」を、事実を歪曲(わいきょく)したような「政治的メッセージ」だと述べ、「慰安婦」の強制連行は韓国側の「一方的な主張」だと発言。あいちトリエンナーレで中止に追い込まれた企画展についても「(神奈川県なら)開催を認めない」と話しました。
カジノを中核とする統合型リゾート(IR)誘致については、観光の活性化に有効だとして実現に期待しました。
申し入れで田中由美子会長は、「慰安婦」問題での発言について「人間の尊厳を守るべき立場の知事が、公的な場で事実を否定するような発言をすることは問題です」と指摘。開催を認めないと言うのではなく、中止への怒りの声を上げ、表現の自由を守るエールこそ送ってほしかったと話しました。
応対した県職員は、質問は会見の主題ではなかったなどと弁明しましたが、一方で、表現の自由の問題について、電話やメールなどで黒岩知事の発言に反対する意見が多く寄せられていると明かしました。