2019年9月13日(金)
孫・子の分も10%ノー
東京 銀座で消費税パレード
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「10%はいますぐ中止」「国会開いていますぐやめて」―12日、「10月消費税10%ストップ!ネットワーク」が呼びかけた緊急パレードには全国各地から約350人が参加しました。東京都心を日比谷公園から銀座にかけて、「10月消費税10%ストップ」とかかれたプラカードを手に、のぼりや横断幕をかかげて行進しました。
黄色のジャケット、帽子、ネクタイに「増税反対イエローマン参上」のたすきをかけて参加したのは、山形県鶴岡市のパソコン修理業の男性(43)。「大企業の税金はまけておいて消費税を上げるなんておかしいでしょう。孫子の代まで負担を押し付けるようなことをしていいんですかと訴えると増税賛成の人も『反対しなければ』と変わります。消費税は最低最悪の弱いものいじめです」
岩手県花巻市のコメ農家の女性(69)は「消費税は資材にかかってきますが、販売価格に上乗せできません。コメの価格は生産費を割っていて、コメだけでは暮らせないので、夜は派遣で働いています。これ以上、上げられてはこまります」と怒ります。
「増税分を価格に転嫁できない中小業者にとっては、10%への増税は、課税か廃業かの“悪魔の選択”を強いられるもの」と話すのは群馬・伊勢崎佐波民主商工会会長の奈良民男さん(56)。「署名集めに商店街を訪問したとき、『代々続いている店をやめるしかない』と和菓子店の高齢の店主が話していたことが忘れられません。業者の暮らしと営業を守りたい」
歯科医師で兵庫県保険医協会副理事長の川西敏雄さん(68)は「小さな医療機関で200万~300万、大きな病院だと3000万円もの持ち出しになります。古くなったベッドやシーツ、場合によっては手術時に使うガーゼなどが節約の対象になり、医療の質を低下させます。病院経営が赤字になったとき、そのつけを払わされるのは、現場で一番弱い患者さんたちです」と話します。
家族で鉄工所を営む女性(71)=群馬県桐生市=は「リーマン・ショックの時は赤字でも消費税は20万~30万円払わないといけなかった。すごい不公平な税金です」と憤ります。「政府が決めたからしかたないじゃなくて、声をあげないと」と話しました。